歌う哲学者
音楽には言葉を伝える強い力がある
音楽(メロディ)には、言葉を伝える強い力があると思っています。
歌は何度も口ずさみます。
歌詞は記憶にも残りますし、何度も歌った歌は身体に染み込みます。
歌にすることで言葉に歌唱者の感情がこもります。
また、旋律そのものにも作曲者の感情は乗っていると思います。
合唱であれば、複数人の気持ちが重なりますし、演奏からも演奏者の感情が乗ってきます。
歌詞は文字数制限のある詩なので、作詞者は少ない文字数に様々なメッセージを詰め込みます。
少ない文字数では全てを表現できません。
そこには、想像力の余地が残されています。
同じ歌詞からも、聞いた人それぞれによって、アクセスする経験や思い出が違います。
歌詞とはいつも未完成であり、聞く人と繋がることで世界が広がるものです。
逆に、強い歌は人と人の共通言語となり、人と人を繋げます。
辛いときに、歌に救われた経験がある人も中にはいるかもしれません。
メロディには、人を救う、人を幸せにする力がきっとあると信じています。
「曲が先か、詞が先か」
僕の場合は、メロディを作るのが先で、後から歌詞を当てはめています。
ですが、僕にとってメロディは歌詞を伝えるための手段です。
音楽の力は、メッセージを人に伝えることができる力だと思っています。
モットーは、I believe, melody can deliver message, which makes you happy.
僕にとっては自分の生きた証を残す自己表現でもあります。
「落語」のような歌詞を書きたい
昔はポジティブな歌詞でなければ人を幸せにできないと思っていました。
でも、人には弱いところやダメなところもあります。
そんな傷付いた心もそのまま表現することも、人を幸せにできるのではないかと思うようになりました。
ところで、落語に登場する人物は、往々にして「ダメ人間」です。
ドジでマヌケな失敗をしたりするから、落語は面白いのです。
でも、悪人ではなく可愛らしい、どこか憎めない人たちなのです。
落語は、人間のダメなところを包み込んで、肯定してくれるのです。
だから、僕も人間を丸ごと肯定するような、落語のような歌詞を書きたいと思いました。
弱っている人間の気持ちを吐露するような一見ネガティブな歌詞も、苦しんでいる人の共感を呼んで、苦しいのは自分だけじゃないと思えたり、言葉にならないもやもやした気持ちが言葉になることで腹に落ちたり、救われることがきっとあるはずです。失恋ソングが良い例です。
だから、人間の本質をより理解し、人間の強い所も弱い所も肯定してあげられるような、作詞者になっていきたいと思います。
作曲を始めたきっかけ
幼いころからピアノは習っていましたが、楽譜を読むのが苦手であまり上手くはなりませんでした。
耳だけは良くなって絶対音感が身につきました。
音が「ドレミ」のカタカナで聞こえてくる世界に住んでいます。
ふと思いついた鼻歌を形にすることができました。
中学3年生の時、生きるとは、、、自分とは、、、思春期にそういったことを考えていて、ある時、音楽と結びつきました。
自分の考えを表現できる手段が音楽だったのです。
卒業前の思い出作りに楽曲製作をしようと思ってから、曲も詞もどんどん浮かんできて、すぐに何曲も作ることができました。
高校の時は勉強に集中してピアノもやめて、作曲は停止していましたが、大学に入ってからボーカロイドと出会い、作曲を再開しました。
コードからの出発ではない我流の作曲法のため、自分の作った曲にコードを付けるのに苦労し、編曲がなかなかできていません。。。